ワーキングプアが考えるワーキングプア事情
「ワーキングプア」
この言葉をみなさんも聞いたことがあるではないかと思います。
ワーキングプアという言葉をニュースや雑誌などのメディアを通して耳にする機会が多くなりました。
言葉の響きからしていかにもネガティブな印象を受けますが、ワーキングプアは、非正規雇用と呼ばれる、契約社員や派遣社員、請負労働者などと共に今や日本にとって大きな社会問題となっています。

ワーキングプア(働く貧困層とも言います。)の定義には、現在とくに規定されていません。
ですが、概ね一般的には、フルタイムで働いていて年収が200万円以下と生活保護水準以下の人とされています。
国税庁の調査によると、1年間継続して勤務し、年収が200万以下の給与所得者は1995年には793万人だったのが、2006年にはついに1,000万人を超え、1,028,8万人にまで増加しました。
現在の経済環境や政財界の動向からみて、恐らくその数が今後もさらに増加していくのではないかといわれています。
ワーキングプアが増加した背景には何があるのでしょうか?
今をさかのぼること90年代初頭、バブル経済がはじけて以降、日本経済は停滞を続けることのなりました。
この停滞は長期間に渡り、日本はいわゆる「失われた10年」「平成不況」を経験することになりました。
そして、経済がグローバリゼーション化(地球規模化)していき、国際競争を勝ち抜くために企業は、コストを抑制する必要性が一層重要なものとなっていきました。
そこで、コスト抑制のターゲットになったのが海外に比べて比較的高い人件費だったのです。
企業は新卒採用を減らし、リストラや早期退職制度を実施することで人件費抑制を図りました。
そして、日本の経済を立て直す為に「構造改革」が行われる中で、1999年労働者派遣法が改正され、製造業を除き原則自由化、また2006年には派遣労働者の派遣期間を1年だったのを3年に延長することにしました。
このような流れを受け、企業は安い労働力を手に入れることが可能になり、利益を確保する一方で派遣労働者が増加していきました。
そして、前述したように年収が200万未満のいわゆるワーキングプアと呼ばれる人口もそれに合わせて増加していったのです。
「平成不況」「グローバリゼーション」「構造改革」、この3点が現在の状況を生み出すこととなったということができるといえます。